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   みんなの算数講座    第10講    台形内の平行線    オマケ公式つき


お星さまと虹ボクは決して公式推奨派ではありません。公式の押しつけは生徒が考えることの妨害になることが多いからです。しかしその考えをトーンダウンしても教えたくなっちゃう公式はありますね。なんとも美しい式なのですよ。


一度ふだんのトークに戻りますとね、
算数の上達を目指すなら、あまり公式には頼らずに解いた方がよいです。なぜなら公式とは思考のショートカットであり、大切な思考をとばしてしまうことが他の問題への応用をきかなくしてしまうことが多々あるからです。公式は数学に進んでからたくさん覚えてください。算数では公式は必要ないと言ってもオーバーではありません。
※面積や体積の公式など定義に近い公式は別です。たとえば長方形のタテ×ヨコ。これは公式というよりルールです。ボクが推奨しない公式とはたとえば第4講座のメネラウスの定理のような、必ずしもそれがなくても解ける公式のことです。

もう少し話を続けますとね、小学生に公式を教えると、その根拠は度外視して結果だけに満足しちゃうんですよ。それが最悪なんです! 公式を覚えるならその根拠といっしょに覚えるべきで、もしそれができるなら覚えてくれてもよいのですが、そもそも算数という科目は具体的な思考を積み重ねる傾向が強いから、アルファベット文字式による記述法にも小学生は慣れてないし、一般化の作業は、よほど手慣れた人がうまくやらないと算数から逸脱して数学の先回りになっちゃうんですよね。そんなわけでボクは根拠の説明できない公式をやたらに振り回すことは、つねに釘をさすようにしています。

前おきが長くなりましたが、いよいよ今回の講座の問題です。ちゃ〜んと解説しますが、最後に美しい公式のオマケつきです。しっかり普通の解き方を理解してから公式も持って帰ってくださいね。
え?公式だけ覚えてもいいかって?
う〜ん、上で力説した意味がなくなっちゃうけど、この講座に関しては許すかな... ボクも優しすぎるなぁ。本名優一だけどね。できれば普通を理解してから公式にしてください。

では問題です。

台形ABCDの辺AD、BCに平行な直線EFをひきます。
AD=8cm、BC=20cm、AE:EB=3:2のとき、EFの長さは何cmですか?



解説図

では予定通り最初は地道な解法を説明します。地道だけどこれが本流ですよ。

解説図

DCに平行な補助線AHを引きます。
四角形AHCDは平行四辺形だからGFやHCはADと等しく8cmです。

三角形AEGとABHは相似だから、
EG:BH=AE:AB=AE:(AE+EB)=3:(3+2)=3:5
BH=20−8=12cmより、EG
:12cm=3:5
EG=12×3÷5=7.2cm

よって、EF=EG+GF=7.2+8=15.2cm

これがどこで答えても恥ずかしくない本流のアプローチでした。

ではここからはオマケ。しつこく言いますが本流あっての公式ですから、公式だけで知っていて本流を知らない人にはならないでくださいね!

解説図

台形内部で上底、下底に平行な線分(EF)を求める公式は次のようになります。

EF=(X×
n+Y×m)÷(mn

では、上の問題でこの公式を使ってみましょう。
(8cm×2+20cm×3)÷(3+2)=76÷5=
15.2cm

ほら、同じ答えになったでしょう?
上底と下の比をかけ、下底と上の比をかけ、それらの合計を比の合計でわればOKです。かけるときに交差する感じが独特だから、一度頭に入れたらそう簡単には忘れないでしょうね。
※数学的にはEFの長さをADとBCの長さの加重平均といいます。加重平均の式として数学で登場するでしょうね。

第10講座いかがでしたでしょうか? ボクの授業でこんな公式紹介をときどきしますとね、
「ねー、こーゆーのもっとないのー?」ってみんな夢中になりますね。子どもだってラクしたいんですよね。それはわかります。でもそのラクが算数では逆に働いてしまうこともあるので、こーゆーのはほどほどにしましょう。

では他の講座でまたお会いしましょう。みなさんお元気で!

カーテンコール 包丁と公式…お母さんは包丁を使いますね?(お父さんもかな) 大人は包丁の役目や使い方をよく知っているから使っても大丈夫ですが、まさか小さい子供に包丁を持たせる人はいないでしょう? 当然です。小さい子供は包丁の使い方をよく知らないから危なくて仕方ないです。公式についてもそれとよく似ていて、とても便利な道具であるとともに、安易な使い方をすると思考を省略する悪いクセがついたり害も多いです。「公式を覚えるときは根拠といっしょ」これは忘れないでください。


テスト問題を改訂版にリニューアルしました。
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解答、解説は別ページです。問題のページからお進みください。

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