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   みんなの算数講座    第59講座    アダムとイヴでも    3:4:5

お星さまと虹今回は、ルートのない算数ではあまり踏み込まない世界にあえて踏み込んでみようと思います。このことを知っていると算数でも得することが多いんですよね。


インターネット上の百科事典ウィキペディア(Wikipedia)は有名ですね。ボクも言葉の意味がわからないときに愛用しています。
そのウィキペディアによれば、<科学的な方法により一般的な法則を導き出すことで、自然の成り立ちやあり方を理解し、説明しようとする学問>を
自然科学と呼ぶそうです。
そして自然科学に分類される科目は、
物理学、化学、生物学、地学、天文学、
数学、医学、農学、工学、…

そう、数学も理科とならんで科学の一員なんですね。つまり、数学とはもともと自然の中にあるものを発見したり解明する科目であり、誰かが創作したものをあとからなぞっているわけではないのです。

少し難しいですか? では簡単な例をあげて説明してみましょう。
解説図

3:4:5  5:12:13
どちらも3辺の長さがすべてきれいな整数比になる直角三角形として有名です。

アダムとイヴこのような、3辺がきれいな整数比になる直角三角形は、最近になって突然現れたわけではありませんよね?
何百年前でも何千年前でも、何万年前でもこの自然界に存在していたはずです。たとえばアダムとイヴの時代だって、もし二人が砂浜に木の枝で直角三角形を書いて、アダムの引いた線が3m、その端からイヴが直角に引いた線が4mなら、残りの1辺は5mのはずでしょう?もちろんアダムとイヴは3:4:5を知らなかったでしょうけどね。
そもそも数とか単位の概念すらなかったでしょうから。

つまりね 算数や数学で勉強している法則は、アダムとイヴの時代から
(いや恐竜の時代でも)自然界にあったものを、あとから誰かが発見してきたことなんですよ。
だからこれからみなさんが、算数や数学を含めた科学の分野で、いままで誰も気づかなかった大発見をしたとしても、別に不思議ではないわけさ。
こうやって考えると、科学の世界にはすごく夢があるでしょう? 遺跡発掘に挑戦する考古学の世界にも似てますね。

では、せっかく作った上の図をムダにしないように算数ネタに進みます。

上の図の直角三角形は3辺すべてが整数ですが、直角三角形の3辺の長さはいつもきれいな整数比でそろうとは限りません。
(いくつかの辺の長さがルートを含む無限小数になってしまいます)
算数ではその心配があるからあまり踏み込めない内容なのですが、ただ、上のように3辺の長さがすべて整数比になるものは覚えておいて損がありません。2辺の長さがわかっていれば最後の辺の長さが簡単に求められますからね。実際の入試問題にも、知っていると早く解ける問題がいっぱいありますよ。
もちろん知らなくても解けるはずですが遠回りになるでしょう

そして今回のボクからのプレゼントは、上に出てきたような
〈すべて整数になる直角三角形の3辺の比〉を量産する不思議な式です。

すべて整数になる直角三角形の3辺の比を作り出す式
222××22※ただし
注意 2×のことです。算数では使わない表記ですがここでは使います。

この式の使い方ですが、何でもいいから自分の好きな自然数を
にあてはめてください。(引き算があるからより大きくして)
どんな自然数を選んで計算しても、出てきた3つの自然数が直角三角形の3辺の比になります。

言葉だけだとわかりにくいだろうから、試しにボクがいくつかやってみましょう。

実験1
=2、=1の場合
22=2×2−1×1=4−1=3
2×
×=2×2×1=4
22=2×2+1×1=4+1=5
出てきた3つの整数比 
3:4:5

実験2
=3、=2の場合
22=3×3−2×2=9−4=5
2×
×=2×3×2=12
22=3×3+2×2=9+4=13
出てきた3つの整数比 
5:12:13

実験3
=5、=3の場合
22=5×5−3×3=25−9=16
2×
×=2×5×3=30
22=5×5+3×3=25+9=34
出てきた3つの整数比 16:30:34 → 
8:15:17

最後に出てきた整数比が直角三角形の3辺の比です。最初の図にあったのは、実験1と実験2の場合ですね。
図にはありませんでしたが、8:15:17も直角三角形が作れる整数比の1つです。他にもいくらだってたくさん作れますよ。

くわしいことは中学でルートを習うときに勉強してもらえばよいとして、この講座では、アダムとイヴの時代からこの世の中にあった〈3辺がすべて整数比になる直角三角形〉を知ってもらえたらそれで十分です。

***
今回は、ちょっといつもと雰囲気の違うコラムを書いてみました。
中学受験では3:4:5、5:12:13、8:15:17を知っていれば十分で、それ以外の整数比が必要になることはないでしょう。
それでもボクが今回この講座を書いたのは、算数や数学にはこうした興味深い話が他にもたくさんあるから、知ろうとする気持ち(好奇心)を強く持って勉強してほしいと思ったからです。

長い話につき合ってくれてありがとう!
それでは次回の講座で、また元気に算数を楽しむことにしましょう!


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