中学受験 算数家庭教師さんじゅつまんのホームページ さんじゅつまんイラスト
   みんなの算数講座    第86講座    三角形を全部    見てはいけない

お星さまと虹前回はAKB48に登場してもらってにぎやかに盛り上げた講座でしたが、今回は一転してアカデミックに図形を語ります。だいぶ前に書いたメネラウスの定理第4講座のご友人が関係しています。


アカデミックの意味ですか? スペルはacademic 日本語では「学究的(がっきゅうてき)」と訳すみたいですね。簡単に言えばマジメな勉強の色が濃いということです。よく教育機関などをアカデミーといいますね。あれはアカデミックの名詞形ですよ。

ではいきなり学究的にいきますからね。今回はまったく雑談をしないのです!
さっそく問題に出てきてもらいましょう。(さんじゅつまん真剣モード)

下の図のように、三角形ABCの各頂点と向かい合う辺をつないだ3本の直線が1点Oで交わっています。AU:UB=4:7、BS:SC=5:3のとき、AT:TCを求めてください。
解説図


何も予備知識を持たずに考えるのはキツいと思うので、少々基本にかえって説明をします。
次の図を見てください。

解説図
えぇと、この図を見たときに、底辺bqとqcの比がX:Yだから、三角形abqと三角形aqcとか、三角形pbqと三角形pqcの面積の比がX:Yになることはおわかりになる人が多いと思います。
はいそうです。
高さの等しい三角形は〈底辺の比〉=〈面積の比〉ですね。

おわかりになる人が少ないと思うのは三角形abpと三角形apc
そう、図をX:Yの底辺方向から見たとき、上に浮いているような感じになっている2つの三角形ですが、じつはこれも面積の比がX:Yになる三角形の組なのです。
図には
見ちゃダメと入れてみました。見ちゃダメのところを見ずに、上に浮いている三角形abpと三角形apcの面積の比がX:Yと判断できるようになれば、この講座を続けて読んでも大丈夫です。
理由は第16講座で紹介した
加比の理の考え方です。
面積比がX:Yになっている図形に対して、同じく面積比がX:Yになっている図形をくっつけたり引いたりしても、その和や差ではX:Yの面積比が維持(いじ)されるのです。

三角形abq:三角形aqc=X:Y
三角形pbq:三角形pqc=X:Y だから
引き算した三角形abp:三角形apcもX:Y
う〜ん、いまいちだな〜ぁという人は一度第16講座も目を通してみてください。

さてそして問題へ。いまの浮いている三角形の話が理解できると、おもしろく解けてしまうと思います。おもしろすぎるかもしれない...

えぇともう一回図を貼りましょう。
解説図
まず、この図を真下の方向から見てください。
浮いている三角形ABOとAOCの面積の比が5:3になりますね?

そして次に左の方向から見てください。
場合によっては辺ABが下になるように図を回してくれてもよいと思います。あ、それは印刷している人しかできないですね。だったら、あなたのお顔を辺ABが下になる位置に動かしてみてもよいでしょう。パソコンの画面を左側からのぞき込む感じでしょうか。
AU:UB=4:7だから、浮いている三角形AOCとOBCの面積の比が4:7になりますね。ではいまわかった5:3と4:7を書き込んだ図を用意します。

解説図2種類の比を黄緑と紫(むらさき)で色分けしました。インターネットはカラーが使えるから説明がラクです。ふつうの授業だったら数字を○や□で囲んで表現するところかな。みなさんの先生はどう?色チョーク派の先生も多そうね。
説明はもう少し続きます。
同じ三角形が
になっているでしょう?こういうとき、算数では比をそろえるといって、を最小公倍数の12にそろえるのです。が12になるから黄緑の比は4倍、が12になるから紫の比は3倍します。すると次の図のようになります。

解説図黄緑と紫をそろえた新しい比を今度は赤で示しました。
そうそう、もうこれで解答が出てきてしまっていますよ。
問題で求めるAT:TCは、図を右の方向から見て、さっきの浮いている三角形の法則をもう一回使えば、三角形ABOとOBCの面積の比と同じでしょう?
問題の解答は
20:21でございます。






いかがでしたか?
すごく楽しい考え方だし、知らなかった人にとっては感動モノだったかもしれませんね。このホームページにきてよかった??? どうもありがとうございます(^.^)

そういうふうにお世辞でもほめられると調子に乗っちゃう人なんで、お礼にもう一つプレゼントしちゃいましょう。
じつは算数では習わないはずですが、数学で習うチェバの定理という有名な定理によれば、
今回の問題図について 解説図 が成り立ちます。
左側の分数から〈分母 分子 分母 分子 分母 分子〉の順に、頂点Aからスタートした線分が、
AU→UB→BS→SC→CT→TAのようにグルッと一周してAに戻っています。これは忘れたくても忘れられないくらい覚えやすい定理ですね。
ん?理由?
上の分数をさっき説明した浮いている三角形の面積で置きかえてみてください。
たとえば「AUぶんのUB」は「三角形AOCぶんのOBC」のように。すると分母と分子がきれいに約分されてな〜んにも残らずに1になると思いますよ。

***
今回は終始アカデミックに書くつもりだったのですが、性格なのでしょうか、やはり途中で「あなたの顔を回転させなさい」とか少し乱れてしまいました(笑)
まぁでもね、受験の算数としかめっ面(つら)で向き合ったって楽しくもなんともないでしょうからね。だいぶアカデミックに書いたつもりなので少しのおふざけは大目にみてください。
前回みたいなノリのほうがいい? じゃあ次回はまたラフな講座にしましょうかね。

カーテンコール チェバの定理は第4講座メネラウスの定理と兄弟の定理です。数学では同じ頃に同時に登場するでしょう。もちろん算数ではどちらも覚える必要などありません。覚えておくことが損にはならないと思いますけど…。ボクはまったく強制はいたしません...

リストマーク
東京近郊で中学受験を目指すお子様への算数家庭教師はさんじゅつまんにお任せください。
ご希望の方は、下記リンク「中学受験算数家庭教師について」をお読みになり、そのページ内に設置してあるフォームよりご連絡ください。事前のお問い合わせも歓迎です。

東京の中学受験 算数家庭教師さんじゅつまん中学受験算数家庭教師についてプロフィール著書目録
みんなの算数講座目次みんなの算数講座テスト問題また来てね問題集正解者発表みなさんのページ
リンク集解答用紙一般のご連絡フォーム家庭教師用ご連絡フォーム