中学受験 算数家庭教師さんじゅつまんのホームページ さんじゅつまんイラスト
   みんなの算数講座    第87講座    ニセつるかめ算

お星さまと虹少し前の講座から日にちがあいてしまいました。だんだん受験本番が迫っていて忙しさが増しています。年内(2013年)の90講座到達は楽勝の予定だったのが怪しくなってるなぁ...これ入れてあと4本。う〜ん微妙...


今回は中学受験生のみんなが「つるかめ算」と間違えてウロウロしてしまうことが多い
ニセつるかめ算を取り上げようと思います。確かにつるかめ算みたいな香りはプンプン漂(ただよ)っているんです。でも肝心(かんじん)なところがつるかめ算じゃない!!!明らかに これはニセ者 と判断できるところがあるんです。
今回の講座をよく読んで、みなさんはホン者とニセ者をしっかり区別できるようになってくださいね。

※本題の前に、いままでこの算数講座で書いてきた「つるかめ算(ホンモノ)」関連の講座を紹介しておきます。つるかめ算を基本に戻っておさらいしたい方は、ぜひ参考になさってください。
第28講座 つるかめ算 図形の地に立つ 〜つるかめ算の基本解説あり
第29講座 算数の解法は変化する??? 〜つるかめ算の特殊解法
第54講座 つるかめとんぼ算 〜3量のつるかめ算
第72講座 消去算には子分がいます 〜つるかめ算と消去算を同一視

著書イメージボクがむかし書いたつるかめ算の本
つるかめ算が3時間でマスターできる
…われながらなかなか名作(のつもり)なんですが、小さな出版社だったので、残念ながら刷り増しは停止中。アマゾンなどで中古が出品されてますね。



それではここからが本題です。噂のニセ者を出題しちゃいましょう!

あるお菓子屋さんで、あんドーナッツとシュークリームを合わせて150個作りました。あんドーナッツ1個を作るのに必要な砂糖は12g、シュークリーム1個を作るのに必要な砂糖は15gです。また、あんドーナッツ全部を作るのに必要な砂糖は、シュークリーム全部を作るのに必要な砂糖より342g多いです。このとき、あんドーナッツとシュークリームの個数をそれぞれ求めなさい。

もしね、あんドーナッツ全部を作るときの砂糖と、シュークリーム全部を作るときの砂糖の
がわかっているなら完全につるかめ算です。
しかし上の問題でわかっているのは
ではなくて。示されているのは、あんドーナッツ全部を作るときの砂糖と、シュークリーム全部を作るときの砂糖のなのです。ここがホンモノとニセモノの違いです。わずかな違いと思われるかもしれませんが、つるかめ算にとっては、そこはどうしたって譲れない部分で、和が差に変わっていたら、もうそれをつるかめ算と認めることはできないのです。かわいそうですけど、上の問題はニセつるかめ算です。

では紹介しちゃった手前、上のニセつるかめ算の対策をお話ししておきましょう。
1個あたりの砂糖の使用量はシュークリームの方が多いのに、全体としては逆転してますから、そのことからあんドーナッツの方が個数が多いという予想が前もってできますね。

[1や□を使った式でがんばる…お勧め度C]
あんドーナッツの個数を
、シュークリームの個数をとします。Web上ではカラーが利用できるのでこうしますが、実際解くときにはマル1、シカク1のように数字を○や□で囲むとよいでしょう。
=150…ア
1215=342…イ ※1×12gや1×15gを12,15と書いてかまわない

アの式を12倍して
1212=1800…ウ

ウの式は
1212をたしていて、イの式は12から15を引いているから、
ウとイの違いは
1215を合わせた27になります。
※同じものに対して12を加えた結果と15を引いた結果は27の違いがある!!!

つまり
27=1800ー342=1458
1=1458÷27=54個 … シュークリームは54個
150ー54=
96個 … あんドーナッツは96個

解けましたね。でもこの解き方はあまり算数っぽくはないのかも...。どちらかといえば数学?
いゃ、間違っているわけではないから使ってくれてもOKですが、もう少し算数風味の解法も紹介しておきますね。

[極端な場合から考え始める…お勧め度A]

150個全部があんドーナッツだったとムリヤリ仮定します。
※シュークリームではなく、全部をあんドーナッツにする理由は、さきほど書いたように、あんドーナッツが多いことが前もって予想できているからです。

すると
あんドーナッツの合計砂糖(以下、
あん合)は12×150=1800gになり、シュークリームの合計砂糖(以下、シュー合)は15×0=0gになるから、その差はもちろん1800ー0=1800gです。

あんドーナッツを1個減らしてシュークリームにしてみます。
あん合は12×149=1788、シュー合は15×1=15g この差は1788ー15=1773gです。

お気づきになりますか?
最初の極端な状態(あん150個、シュー0個)から、あん1個をシュー1個に変え、(あん149個、シュー1個)にすると、
あん合シュー合の差は1800ー1773で27g少なくなるのです。

まもなく解答空港着陸です。シートベルトをご確認ください(笑)

あん合
シュー合の差が342gになるためには、最初の極端な状態から考えて、あん合シュー合の差が1800ー342=1458g少なくなる必要があります。
あんを1個減らす(=シューを1個登場させる)と、
あん合シュー合の差は27gずつ小さくなるから、
1458÷27=54個 これが減らしたあんドーナッツの個数、つまりシュークリームの個数です。
あんドーナッツの個数は150ー54=96個ですね。

***
今回のニセつるかめ算講座、理解していただけたでしょうか?
コーヒー通の人が、高級なコーヒーと、そのへんの安いコーヒーショップのコーヒーの味や香りの違いがわかるように、ホンモノのつるかめ算と、似てるけど大事なポイントが違うニセつるかめ算を区別できるようになってほしいです。

では次回!と書く前にお詫びがあります。

いままでこの「みんなの算数講座」では、各講座の最後でテスト問題を出していましたが、トップページその他でも発表していますように、しばらくの間、テストの解答受付と採点、発表はお休みさせていただくことにしました。
もちろん講座は100講座に向かって増やしていきますし、もしまた解答受付を再開するときがあれば、それはきちんと発表させていただきます。よろしくお願いしますね!

また、これもあっちこっちに書いていますが、どうしても気になることがあれば、トップページにお戻りになり、「一般の連絡用」というフォームから質問をお送りください。多量の質問にはお答えできませんが、少ない質問ならお答えできると思います。あわせてよろしくお願いします...

では次回の講座をお楽しみに!

カーテンコール 算数ですから式から逃げることはできませんが、なんでもかんでも式、式、式、…では数学に近づいてしまいます。「アイデアで迫れる部分をできるだけたくさん大切にする」おそらくそこが算数の算数たる所以(ゆえん)なのだと思っています。極端なケースを元にして正解を呼び寄せる←とっても算数らしいので今回の講座を書いてみました。算数とは式とアイデアの交響曲。お近くの算数学習者さんにはそのようにお伝えください。

リストマーク
東京近郊で中学受験を目指すお子様への算数家庭教師はさんじゅつまんにお任せください。
ご希望の方は、下記リンク「中学受験算数家庭教師について」をお読みになり、そのページ内に設置してあるフォームよりご連絡ください。事前のお問い合わせも歓迎です。

東京の中学受験 算数家庭教師さんじゅつまん中学受験算数家庭教師についてプロフィール著書目録
みんなの算数講座目次みんなの算数講座テスト問題また来てね問題集正解者発表みなさんのページ
リンク集解答用紙一般のご連絡フォーム家庭教師用ご連絡フォーム