中学受験 算数家庭教師さんじゅつまんのホームページ さんじゅつまんイラスト
   みんなの算数講座    第91講座    かみ合うと逆比    乗っかると…???

お星さまと虹前回で年内(2013年)の目標だった90講座に到達しまして、またここからは1歩1歩です。第91講座も年内に間に合わせることができました。タイトルだけでは?????だったでしょうか。今回は歯車のお話です。


まずは歯車をご覧いただきましょう。

歯車を言葉でしっかり説明するとなると悩んじゃいます。えーとウィキペディアから説明方法を借りてきました。
歯車とは動力の伝達に用いられる機械の要素。英語ではgear(ギヤ)となってました!
さすがウィキペディア、説明がシンプルで上手ですね。

もう少し意味をつけたすと、歯車の役割は、歯の数が違う歯車をかみ合わせることによって、小さな力を大きな力に変更したり、スピードを速くしたり遅くしたりするということでしょう。
身のまわりで歯車を探すなら、自動車の部品としてはかなり使われていそうですね。最近は少なくなりましたが、ぜんまい式の時計を分解すると内側は歯車だらけです。外側から中が見える修正テープ(文房具)で歯車を見かけたことないかな? 他にもおうちにあるおもちゃやゲームのどこかに必ずありますよ。ボクの調査では、携帯電話やプリンターの中にも歯車は使われているようです。製品の小型化に合わせて歯車も小型化が進んでいて、現在1マイクログラム(=100万分の1グラム)の重さの小さな歯車もあるそうです。

さていったい歯車がどのように算数の問題とつながるのでしょうか?
ではこれから例題を3問紹介していくなかで、算数でよく出される歯車問題に慣れてもらうことにしましょう!

右の図のように、かみ合って回っている歯車A、Bがあります。Aの歯の数は56、Bの歯の数は40です。
Aが20回転するうちに、Bは何回転するでしょうか?


一番の基本問題から入りました。
まず覚えておいてほしいことは、かみ合って回っている2つの歯車は、
歯の数(図には書いてませんが歯車のギザギザの数のことです)回転数(同じ時間内)が逆比の関係になります。比を習っていない学年の人は、倍率が逆と考えてくれても大丈夫です。

まずは比で考えてみると、
AとBの歯の数の比は56:40を8で割って7:5です。
*比の両側は0以外の同じ数で割ってよい
すると
回転数は逆比の5:7になるから、Aが20(回)回転する時間で、Bは20÷5×7=28(回)回転することになります。

倍率で考えるなら、Aの歯の数はBの歯の数の56÷40=56/40=7/5
(5分の7)倍です。
すると回転数は倍率の関係が反対になり、BがAの7/5倍です。
Aの回転数が20(回)だから、Bの回転数は20×7/5=
28(回転)です。

大きい歯車は、歯の数は多いが動きが遅くてあまり回らず、
小さい歯車は、歯の数は少ないが動きが速くてよく回る。
イメージとしてはそんな感じでよいと思います。

では2問目。

の図のように、歯車AとB、歯車BとCがかみ合って回っています。
Aの歯の数は60、Bの歯の数は40、Cの歯の数は90です。
Aが30回転するうちに、BとCはそれぞれ何回転するでしょうか?



えーとさっきと同じように歯の数の比を考えてみます。
A、B、Cの歯の数の比は、60:40:90=6:4:9です。
この比の逆比が回転数の比になるわけですが、3つ以上の項がある連比(れんぴ)を逆比にするときは、普通の比(項が2つの比)のように数字をチェンジするのではなく、全部を逆数にして作ります。
算数界の専門用語コーナーにも書いたことがあります。

A、B、Cの回転数の比は、6:4:9を全部逆数にして
1/6:1/4:1/9
分母を最小公倍数の36で通分して
6/36:9/36:4/36
36をかけて分母を消すと6:9:4。これがA、B、Cの回転数の比です。

あとはAの回転数が30回とわかっていますから、Bの回転数は30÷6×9=
45回転、Cの回転数は30÷6×4=20回転と求めることができます。

あ、ここで一つおもしろいのは、AとCは直接かみ合ってはいませんが、Bを介(かい)して間接的にかみ合っていることになり、もしBの歯車を無視して、A、C2つの歯車だけで歯の数と回転数を調べてもやはり逆比の関係に収まっています。
AとCの歯の数の比 60:90=2:3
AとCの回転数の比 30:20=3:2 間違いないですね!

さて最後にちょっとややっこしい3問目。

右の図のように、4つの歯車A、B、C、Dからなる装置があります。それぞれの歯の数はA、B、C、Dの順に72、48、90、64です。
Aが100回転するうちにB、C、Dはそれぞれ何回転するでしょうか?



これはですねー。「かみ合っている歯車」と「乗っかっているだけの歯車」の区別が大事です。
上の2問で解説したように、かみ合っている歯車どうしは歯の数と回転数が逆比になりますが、
BとCのように乗っかっているだけの歯車どうしではその逆比の関係はありません。

まずAとCはかみ合っていますから、
AとCの歯の数の比72:90(=4:5)を逆比にして、回転数の比は5:4です。
Aが100回転すると、Cは100÷5×4=
80回転します。

ここでBとCについて考えます。
BとCはかみ合っているのではなく、BがCに乗っかっているだけだから、
BとCは同じ時間内に同じ回数だけ回転します。⇒乗っかっている歯車は回転数が等しい
つまりCが80回転であれば
Bも80回転です。

次にBとD。
BとDはかみ合っていますから、歯の数の逆比が回転数の比です。
BとDの歯の数の比は48:64=3:4だから、BとDの回転数の比は逆比で4:3です。
Bが80回転するとき、Dは80÷4×3=
60回転します。

解答を整理します。
Aが100回転するとき、BとCはともに
80回転、Dは60回転です。

***

今回は歯車問題を解説してみました。キーワードはタイトルに書いたように、

・かみ合っていれば歯数と回転数が逆比
・乗っかっているときは回転数が等しい 
です。
また、問題2に出てきたように、自分がかみ合っている歯車と別の場所でかみ合っている歯車とは、自分が直接かみ合っていなくても間接的にかみ合っていることになります。

そんなにすごーく出される問題ではないと思いますが、どこかで出されたときにあたふたしないように覚えておいてくださいね。
なお、小学校の算数、中学校の数学で、この歯車問題は
反比例(はんぴれい)という関数(算数では関数という用語はNG。ともなって変わる量といいます)の題材としてよく使われます。
この講座では反比例という用語は使いませんでしたが、逆比と反比例は密接な関係にありますから、説明の切り口が少々違っていても、本質的にはこの講座と同じ内容を習うことになるでしょう。そのときにも役に立ててくださいね!

では今回の第91講座はこのヘンでお開きにしようと思います。
次回の講座では、むかし他のコーナーで書いて、そのコーナーの消滅で現在は消えてしまっている【
1×1 2×2 3×3 4×4 5×5 …を 好きな数×好きな数まで加える計算】を算数の範囲をはみ出さないように楽しく解説予定です。少し難しいですが、どうぞ楽しみに!


リストマーク
東京近郊で中学受験を目指すお子様への算数家庭教師はさんじゅつまんにお任せください。
ご希望の方は、下記リンク「中学受験算数家庭教師について」をお読みになり、そのページ内に設置してあるフォームよりご連絡ください。事前のお問い合わせも歓迎です。

東京の中学受験 算数家庭教師さんじゅつまん中学受験算数家庭教師についてプロフィール著書目録
みんなの算数講座目次みんなの算数講座テスト問題また来てね問題集正解者発表みなさんのページ
リンク集解答用紙一般のご連絡フォーム家庭教師用ご連絡フォーム