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   みんなの算数講座    第1講座    約数の個数の    求め方

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お星さまと虹こんにちは。さんじゅつまんです。みんなの算数講座は〈雪だるまバージョン〉として新しく生まれ変わりました。ここは記念すべき第1講座です。
←ページ上部にお星様と虹(にじ)のイラストがあり、雪だるまの背景が新しいバージョンの講座です。覚えておいてくださいね!

今回は、
約数の個数の求め方について考えてみることにしましょう。

知っていると思いますが、まず
約数のおさらいをしておきます約数とは、ある整数を整数の範囲で割りきれる数のことです。具体的に書いたほうがわかりやすいでしょう。

8の約数  1 2 4 8
30の約数 1 2 3 5 6 10 15 30

こんな感じです。8には4個の約数があり、30には8個の約数があります。

では、
次の問題を見てください。

整数720には、何個の約数がありますか?

1 2 3 4 5 6 8 ・・・・・
かなりいっぱいありそうですよ。根気よく書いて調べていってもいつかはわかりそうですが、それはちょっと疲れますね。

え?2つずつ組にして求めていく? なるほどなるほど…。
小さい方から 1 2 3 4・・・ と求めるのと同時に、大きい方からも 720 360 240 180・・・と求めていく。

(1 720)(2 360)(3 240)(4 180)・・・
このように積を720にしながら、大小2つずつセットで求めていく。なかなか名案ですね。確かにこの方法だと労力が半分くらいで済みますが、それでもやはり、かなりの注意深さと辛抱強さが必要でしょう。途中で何かを抜かしてしまう可能性もありますよね。

そこで今回のテーマ。
約数の個数を計算式で求められないだろうか?
これができたら嬉しいですよね。ワクワク。はい。これがちゃんとできるんです。


ではやり方を解説しますから、じっくりと読んでいってください。


手順1 約数の個数を求めたい整数を素因数分解します。
    
素因数分解とは、整数を素数の積の形で表すことです。
    
素数→1とその数自身以外に約数を持たない数(ただし1は素数ではない)
    720=(×××)×(×)×(

手順2 その結果について、素数の個数を種類別に数えます。
    
→4個  →2個  →1個

手順3 手順2の個数にそれぞれ1を加えます。
    4+1=5  2+1=3  1+1=2

手順4 それらをかけ算します。
    5×3×2=
30(個)
    
これが720の約数の個数です

合っているかどうか、根気よく確かめをしてみましょう。
(1 720)(2 360)(3 240)(4 180)(5 144)
(6 120)(8 90)(9 80)(10 72)(12 60)
(15 48)(16 45)(18 40)(20 36)(24 30)
数えてみてください。確かに15組で30個ありますね。

では今紹介した方法の理由も解説しておきます。
約数とは、素因数分解したときに現れる素数(720を組み立てている部品)を、いろいろな組合せでかけ算することによって生まれます。
※かけ算をせず、どれかの素数を単独で考えても約数です。

たとえば720は 
が4個、が2個、が1個という部品からできていますが、その一部(または全部)を使ってかけ算を行うと、
×)×=12 (××)×=40 のように720の約数を作ることができるのです。

つまり、
という素数(部品)を使って、ちがう積になるかけ算のパターンが何通りあるか? そのパターンの数が約数の個数ということになりますね。

そこで、それぞれの素数(部品)の使い方が何通りあるかを考えると、
という素数(部品)は
4個使う 3個使う 2個使う 1個使う 0個使う →
5通り

という素数(部品)は
2個使う 1個使う 0個使う →
3通り

という素数(部品)は
1個使う 0個使う →
2通り

ここで少し
場合の数の知識が必要になりますが、の使い方が5通り、の使い方が3通り、の使い方が2通りあるから、これらを組み合わせてできるかけ算のパターンは5×3×2=30(通り) したがって720の約数を30個と求めることができるわけです。

あ、ボクが書こうとする前に気づいた人がいるみたいですね。そう、
手順3+1をしたのは、その素数(部品)の使い方に、0個使う(使わない)という使い方を考えたからです。

どうですか? 今回の講座、理解してもらえましたか?
この話をさらに広げていくと、「約数マトリックス」という楽しい図形の話もあるんですが、まぁそれはまたいつかどこかでお話ししましょう!


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