今回の講座は立体図形です。テーマは、直方体の体積を固定したとき、表面積がどのように変化するかの調査です。体積が同じでも風当たりの強弱はだいぶちがうんですよね。
今日は少しごあいさつから…。
インターネット上に星の数ほどひしめき合うサイトの中から、今このサイトをご覧いただけていることをとてもうれしく思います。
ボクのホームページ運営も10年を超えましたが、やはり星の数ほど多い中ですので、ホームページを宣伝するのはホント難しいです。算数より何倍も難しい...
宣伝するには何をおいてもGoogleやyahoo!の検索エンジンを克服しないとならないのですが、彼らに評価してもらうことは並大抵ではないです。これは個人レベルの話ではなく、たくさんの会社やお店でも苦労していることでしょうね。こういうふうにしたら上位に表示されるということがハッキリしないのですよ。もっともそのあたりをハッキリさせてしまうと、それに対する対策を講じたサイトばかりが上位になってしまい、検索者を望みのサイトに誘導するという検索エンジンの意味が薄れてしまうのかもしれませんけどね。
すいません、ごあいさつのつもりが脱線してしまいました。
このホームページではこれからも楽しく和やかに役に立つ算数を語り続けたいと思います。もしここを気に入ってくれたら、友だちや知り合いの人にも教えてあげてくださいね。一番大切なのはみなさん一人ひとりの貴重なアクセス。それだけは間違いないと思っています。
あれ、なんだったっけ???
そうだ、立体の講座を書こうとしてましたよ。珍しくあいさつとか書こうとしたら調子がくるってしまいました...
(深呼吸)
では本題の算数講座。問題の紹介です。
1辺の長さが1cmの立方体が24個あります。
これらを積み重ねていろいろな大きさの直方体を作るとき、表面積がもっとも小さくなるのはどのような積み方をした場合でしょうか?
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立方体を積み重ねて直方体を作るとき、でき上がる直方体にはタテ、横、高さの3方向があるから、各方向の個数を○個、□個、△個とすると、○×□×△=24個という式が作れます。
※以下、○、□、△とタテ、横、高さの対応は特に重要ではありません。3方向の個数の組合せが同じなら、タテ、横、高さで入れかわりがあっても同じ形の直方体ができるからです。
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個数○ |
個数□ |
個数△ |
A |
1 |
1 |
24 |
B |
1 |
2 |
12 |
C |
1 |
3 |
8 |
D |
1 |
4 |
6 |
E |
2 |
2 |
6 |
F |
2 |
3 |
4 |
○、□、△の個数は整数ですが、3つの整数の積が24になるのは
いくつかのパターンがありそうです。
○<□<△のように大小関係を決めて調べると、左表の6つのパターンがあることがわかります。
さて、これら3方向の個数と表面積にどのような関係があるかを計算して調べてみましょう。
※以下解説内では3方向の個数を○×□×△と表記します。
表面積の計算方法は、次の2つが考えられると思います。
@直方体の表面には〈3種類の長方形が2枚ずつ〉あると考えて計算する。
直方体の表面積=(たて×横+たて×高さ+横×高さ)×2
A全立方体24個の表面にある正方形の枚数(24×6=144枚)から、接着によって隠れる正方形の枚数を引いて計算する。
※Aはちょっと面倒。普通は@でしょう。しかしこの講座ではAも考えてみます。
パターンA
1個×1個×24個の場合です。
下の図のように1方向にズラズラと並ぶ棒状の直方体になります。
@の方法で表面積を計算すると、
(1×1+1×24+1×24)×2=98cm2となります。

どうもこれが最小の表面積ではなさそうです。みなさんもそう感じませんか? この並べ方だと風当たりがとても強そうですね。
パターンBは割愛してパターンCです。
パターンC
1個×3個×8個の場合です。
この場合の表面積は(1×3+1×8+3×8)×2=70cm2 となります。
パターンAよりは減りましたが、表面積はまだ小さくできそうです。

次はパターンEを調べてみましょう。
パターンE
2個×2個×6個の場合です。
この場合の表面積は(2×2+2×6+2×6)×2=56cm2 となります。
パターンCよりさらに減り、だいぶ表面積が小さくなってきました。

最後にパターンFです。
パターンF

2個×3個×4個の場合です。
この場合の表面積は(2×3+2×4+3×4)×2=52cm2 となり、
この積み上げ方をした場合が表面積が最も小さくなります。
さてみなさんはここまでの検討で、3方向の個数と表面積に何か発見できましたか?
じつは、体積の決まった直方体の表面積を小さくするためには、なるべく立方体に近い形に積み上げればよいのです。
それはさきほど作った○×□×△=24という式で、積を24に固定したまま○+□+△の和をなるべく小さくすると考えることもできます。
下にまとめの表がありますから、○+□+△の値を確認してみてください。パターンAの26が最大で、以下徐々に和が小さくなっていき、パターンFの9が最小の和になっています。
さて話が延びてしまいますが、ではどうしてなるべく立方体に近い形に積み上げたとき、表面積が最も小さくなるのでしょうか?
それは、なるべく立方体に近い形に積み上げた方が、立方体どうしの接着箇所が多くなるからです。さきほど ちょっと面倒 と書いたAの考え方です。
全立方体24個の表面にある正方形の枚数は24×6=144枚です。
パターンAの立体では、立方体どうしの接着箇所が23ヵ所あり、接着1ヵ所につき2枚の正方形が立体の表面から隠れるから、パターンAの立体の表面積は144−23×2=98cm2です。…@の方法と同じになった
パターンEの立体なら、立方体どうしの接着箇所は44ヵ所で、
表面積は144−44×2=56cm2です。
では下に6つのパターンをまとめた表を示しておきます。講座で計算しなかった部分については、みなさんが各自で考えてみてほしいと思います。(1)(2)(3)の解答はこのページの一番下に、ア〜エについてはテスト編の問題にしますね。
なお、接着箇所の求め方は、次のような式を用意したので使ってみてください。接着面の枚数は接着箇所のさらに2倍ですよ。
接着箇所の数
=○×□×(△−1)+○×(□−1)×△+(○−1)×□×△
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個数○ |
個数□ |
個数△ |
○+□+△ |
接着面の枚数 |
表面積 |
A |
1 |
1 |
24 |
24 |
23ヵ所46枚 |
96 |
B |
1 |
2 |
12 |
15 |
(1) |
ア |
C |
1 |
3 |
8 |
12 |
(2) |
70 |
D |
1 |
4 |
6 |
11 |
(3) |
イ |
E |
2 |
2 |
6 |
10 |
44ヵ所88枚 |
56 |
F |
2 |
3 |
4 |
9 |
ウヵ所エ枚 |
52 |
いやはや今回は長くなりましたね。疲れましたか?ボクも書いていて疲れました。
今回はこれでおしまいにしましょう。ではみなさんまた次回の講座で!
カーテンコール
お気づきになった人もいるかと思いますが、もし直方体の各辺の長さが整数でなくてもよいなら(今回の問題は1辺1cmの立方体を積み上げるから整数限定ですが…)3辺すべての長さが「3回かけて24になる数2.8845…」の立方体の場合、表面積は本当の最小になります。ただし2.8845…は24の立方根(3乗根)だから、算数ではよほど数値に恵まれない限り計算することはできません。算数で出題される問題は、この講座のように整数限定がほとんどで、立方体になるべく近いとき、あるいは3辺の和がもっとも小さくなるときに表面積が最小になると考えてよいでしょう。
表の解答→(1)34ヵ所68枚 (2)37ヵ所74枚 (3)38ヵ所76枚
〈お詫び〉 現在、解答の受付とサイト上での正解者発表はお休みしています。この講座内でテストとなっている問題の答えを出され、その正誤が気になる方は、トップページのメールフォームから「講座番号」と「解答」をお送りください。正誤についてお返事させていただきます。
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