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   みんなの算数講座    第39講座    両替してダブりを    消す問題

この第39講座の改訂版を姉妹サイト中学受験の算数は知恵の宝庫(スマホ対応)に
Newみんなの算数講座39としてアップしています。
★講座タイトルを「ダブりを消すための両替」に変更しました

これまで以上に読みやすい文体、装飾、見やすい図形を心がけました。
算数知恵宝庫にもぜひいらしてくださいね。


お星さまと虹今回の第39講座では、
場合の数のなかから、与えられた硬貨によって作ることができる金額のパターンを考えてみたいと思います。一度コツをつかむと簡単に処理できるようになりますよ。


さっそく問題からいきましょう。

問題1

500円玉が1枚、100円玉が3枚、10円玉が5枚あります。この中から自由に何枚かを使って買い物をします。買い物のできる金額は何通りですか?

買い物ができる金額のパターンを上手に数えるにはこんな感じが一番よいと思います。

500円玉の使い方…2通り。(使わないか1枚使うか)
100円玉の使い方…4通り。(0枚使う〜3枚使う)
10円玉の使い方…6通り。(0枚使う〜5枚使う)

よって、買い物できる金額の種類は2×4×6
−1=48−147通り

いきなり解答を出してしまいましたが、式の意味はわかりましたか?
まず500円玉の使い方を考えると、使わないか1枚使うかのどちらかですよね? つまり2通りです。
そして100円玉の使い方を考えると、今度は0枚使う、1枚使う、2枚使う、3枚使う の4通りです。
10円玉の使い方も同様に6通りですが、
大事なのは、それぞれの硬貨の枚数に+1をしてかけ算するところですね。
500円玉で2通りのどちらを選んでも、100円玉の使い方が4通り。
この時点で2×4=8通り。
そしてこの8通りのすべてに対して10円玉の使い方が6通りだから、
8×6=48通りです。

で、最後の
−1の意味は、48通りには〈500円玉0枚、100円玉0枚、10円玉0枚〉という
すべての硬貨が0枚で合計0円という1通りがふくまれている
のです。買い物の金額として0円は変だから、最後の−1でそれを引いています。

簡単でしたか? では次はどうでしょう? 問題2です。

問題2

100円玉が3枚、50円玉が2枚、10円玉が3枚あります。この中から自由に何枚かを使って買い物をします。買い物のできる金額は何通りですか?

さっきと一緒? いや、微妙に違うのです。何が違うかわかりますか?
え〜とね。問題2では、問題1と違って、
同じ金額を作れる硬貨があるんですよ。たとえば、100円玉1枚と50円玉2枚では、両方とも100円になるでしょ? だから、さっきと同じ方法ではうまくいかないのです。

じゃあどうするかって?
まずは次のような少し強引な方法で解いてみましょう。

同じ金額を作れる硬貨があるので、買い物ができる金額を直接調べてみます。
一番安い買い物金額は、10円玉1枚だけの10円です。
一番高い買い物金額は、全部の硬貨を使ったときの430円です。

百の位がない金額(□0円のような2ケタの金額)
10円〜90円の9通りのうち、40円と90円が作れません。
(10円玉が3枚しかないから)
10円 20円 30円 40円 50円 60円 70円 80円 90円 以上7通りです。

百の位が1の買い物金額(1□0円のような金額)
100円〜190円の10通りうち、140円と190円が作れません。
100円 110円 120円 130円 140円 150円 160円 170円 180円 190円
以上8通りです。

百の位が2の買い物金額(2□0円のような金額)
百の位が1の買い物金額と同じ8通りです。

百の位が3の買い物金額(3□0円のような金額)
これも百の位が1の買い物金額と同じ8通りです。

百の位が4の買い物金額(4□0円のような金額)
硬貨を全部使った430円が最高だから、400円 410円 420円 430円の4通りです。

これらをすべて合計して、問題2の答えは
7+8+8+8+4=7+8×3+4=
35通りです。

この問題2の解き方は、すべてを網羅(もうら)するという意味で安心はできますが、もっと硬貨の枚数が増えたりすると作業が困難になっていきます。
本当は例題2も簡単な計算だけで解決することができるのです。

どうするかというと、100円玉3枚を50円玉6枚に両替してしまうのです。すると問題2は次のような問題に直すことができます。

直した問題2

50円玉が8枚、10円玉が3枚あります。この中から自由に何枚かを使って買い物をします。買い物のできる金額は何通りですか?

このように直してみると、これはもう問題1と同じですね。
いや、硬貨が2種類だから問題1よりもっと単純です。
(8+1)×(3+1)−1=
35通り
さきほど網羅した解答と同じになりましたね。

今回の講座、いかがでしたでしょうか?
パッと見ると同じように見える問題でも、よく見てみると、異なる硬貨で同じ金額が作れるか作れないかという差があり、後者の場合は両替によってその重複を消しておく必要があるのです。問題1と問題2の違いをきちんと確認してくださいね!

では今回の講座はここまでです。
またなるべく早く次の講座を書きますから、楽しみに待っていてくださいね。


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