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   みんなの算数講座    第42講座    上りと出会い    下りに追い越され

この第42講座の改訂版を姉妹サイト中学受験の算数は知恵の宝庫(スマホ対応)に
Newみんなの算数講座42としてアップしています。
★講座タイトルを「車と上り下りの電車の関係」に変更しました

これまで以上に読みやすい文体、装飾、見やすい図形を心がけました。算数知恵宝庫にもぜひいらしてくださいね。


お星さまと虹今回の第42講座では、前回に続いて速さのジャンルから
運行間隔の問題
解説しようと思います。コツさえつかめば簡単なのですが、最初はとっつきにくくて理解に苦しむ人が多いようです。ではさっそくお読みください。


運行間隔の問題とは、こういう問題です。↓

上り下りとも同じ速さ、等しい間隔で運行している電車があります。
線路沿いを走っているクルマが、上り電車と12分ごとに出会い、下り電車に20分ごとに追い越されます。電車やクルマの長さは考えないものとして、次の各問いに答えなさい。
(1)クルマと電車の速さの比を求めなさい。
(2)この電車の運行間隔は何分ですか?

条件の数値が少なくてシンプルな問題でしょう?
でも確かに慣れていないと、どうやって手をつけたらよいか迷ってしまうかもしれませんね。

まず、状況を図に表してみましょう。

解説図

クルマが
青い線、電車が赤い線です。

図(上)の説明
★の位置でクルマと「前の電車」が出会ったとして、
(左に消えていく前の電車は書いてありません)
クルマが「次の電車」に出会うまでに12分かかることを表しています。
(☆印はクルマと「前の電車」が出会ったときの「次の電車」の位置です)

図(下)の説明
★の位置でクルマが「前の電車」に追い越されたとして、

クルマが「次の電車」に追い越されるまでに20分かかることを表しています。
(☆印はクルマが「前の電車」に追い越されたときの「次の電車」の位置です)

さて、上の2つの図を同時によく見ると、
青い線の合計と赤い線の差が等しくなっていることがわかります。

青い線の合計 ⇒ クルマが12+20=32分で進む距離
赤い線の差  ⇒ 電車が20−12=8分で進む距離

つまり、クルマが32分で進む距離と電車が8分で進む距離が等しいのです。

ここで速さの基礎知識
距離が同じなら 所要時間の比と速さの比は逆になる を用いて、

所要時間 クルマ:電車=32:8=4:1より、
速さ   クルマ:電車=
1:4
これで(1)の答えを求めることができました。

(2)で求めるのは電車の運行間隔です。
電車の
運行間隔とは、電車と電車の間隔が何分あいているか、
つまり、
電車と電車の間隔を電車が何分で進むかということです。

電車と電車の間隔は、さきほどの図に示した〈★と☆の距離〉のことです。
上下どちらの図で考えても大丈夫ですが、たとえば上の図で考えるなら、クルマが12分で進む距離を電車は3分
(←等しい距離の所要時間は1/4)で進むから、〈★と☆の距離〉を電車が進む時間は12+3=15分
これが(2)の解答です。(1)が出てしまえば(2)は簡単ですね。
※下の図で考えても同じことです。 クルマが20分で進む距離を電車は5分(20÷4)で進むから、〈★と☆の距離〉を電車が進む時間は20−5でやはり15分です。

***
運行間隔の問題、理解していただけたでしょうか。
問題に出てくる数値が少ないから、大げさな計算が始まるはずはないのですが、初めての人たちに理屈の説明も一緒にやると、けっこう面倒な問題なんですよね。どこの塾でも、塾の先生泣かせの問題かもしれません。
もしよかったら、最後に〈おみやげ公式〉を残しておきますから、受験が近い人などは頭に入れておくと便利だと思います。

ジャーン! 運行間隔問題の<おみやげ公式>
(追い越される時間−出会う時間):(追い越される時間+出会う時間)
 =クルマの速さ:電車の速さ
 


今回の問題なら(20−12):(20+12)=8:32=1:4
速さの比を求めるなら、この式一発でハイ終わりですね!
あ、片方はだいたい電車だけど、もう片方(遅いほう)はクルマとは限らないですよ。そこまで心配するのはボクの仕事じゃないでしょうね。クルマのかわりがバスでもオートバイでも自転車でももちろん同じです。

ではでは今回はこんなところで。
また次回の講座で元気に算数を勉強しましょう! さようなら。


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