中学受験 算数家庭教師さんじゅつまんのホームページ さんじゅつまんイラスト
   みんなの算数講座    第43講座    シャドー針について

この第43講座の改訂版を姉妹サイト中学受験の算数は知恵の宝庫(スマホ対応)に
Newみんなの算数講座43としてアップしています。
★講座タイトルを「シャドー針とは?」に変更しました

これまで以上に読みやすい文体、装飾、見やすい図形を心がけました。算数知恵宝庫にもぜひいらしてくださいね。


お星さまと虹今回はホントにホント。教え子たちのセリフに刺激されて書いた講座です。内容は、有名な算数の先生が発案された
時計算の解法なのですが、なるほどなかなか素晴らしい解法であります。


教え子のナマスケ
「先生のホームページって
シャドーの説明がないよね。先生知らないんでしょ?」
困った顔の私を見てすかさずもう一人。
教え子のマセオ
「なんだ先生、知らないのかぁ。算数の先生がシャドー知らなきゃダメじゃん?」

まったく小学生という人種は言葉を選びません。ボキャブラリーが少ないということもあるでしょうが、表現が剛速球のストレート!まあ、彼らに悪意はないんですけどね。これは大勢の小学生たちと接して、身をもって感じてきたことでありますが、
でも 言いたいことを隠して黙っている大人よりは、ずっと好きです。

シャドー。
これは「中学への算数」という東京出版発行の雑誌から生まれた算数用語。時計算の解法テクニックの名称で、同誌中心ライター、栗田先生のご発案だったと思います。
もちろんだいぶ前から何度も読んで知っていました。ですが、ご発案者がハッキリしていましたし、この講座では今まで掲載を遠慮してました。

…という、取り上げなかった理由がきちんとあるわけですが、ナマスケたちのセリフを黙認するのも悔しいから、今回の講座で1問だけ紹介してみようと思います。
※「中学への算数」は、塾の算数教師のバイブルと呼ばれるほど、充実した内容の素晴らしい雑誌です。まだ読んだことのない生徒さんやご父兄は、ぜひ一度お読みになることをお勧めします。

シャドーが使える問題例

いま、時計が4時を指しています。
文字盤の「3」の位置が、長針と短針のちょうど真ん中になるのは4時何分ですか?

 解説図

上の図は4時ジャストの時計のようすです。
ここから何分か経過したときに、長針と短針のちょうどまん中にブルーで示した
「3」のラインが入るということです。
必ずしもシャドーを使わなくても解くことはできますが、確かにシャドーを使うと、とても速く解けるのは間違いないです。
その考え方は……。

 解説図

つねに長針と短針の中央を動く架空の針(シャドー針・赤色)を想定します。そしてそのシャドー針が「3」を示すラインに重なるときが解答になると考えるのです。

時計の
長針は分速6° 短針は分速0.5°だから、シャドー針はそれらの平均的なスピード
つまり(6+0.5)÷2=分速3.25°です。

シャドー針「3」ラインの4時ジャストでの隔(へだ)たりは30°
(理由→4時ジャストは長針と短針の角度が120°だから 90−120÷2=30°)

したがって、シャドー針が「3」ラインに重なるまでの時間は、
30°÷3.25°=30÷13/4=120/13=9
3/13(分)

求める時刻は
4時93/13分です。

***
以上教え子に誘発されてシャドー針の解説でした。
便利だなぁと思った人は、使えるときにどんどん使ってくださいね。
え? シャドーの意味?
英語でshadowは陰(かげ)という意味なので、〈忍者のように姿が見えない架空の針〉という意味だと思います。たしかそんな感じの説明を読んだ覚えがありますね。

では今回の講座はこれで終わります。
テストの問題はシャドーも使えますが、別にこだわる必要はありません。他の解き方をしてくれてもかまいませんよ。
それではまた次回の講座でお会いいたしましょう!


Special Thanks! 中学への算数 東京出版のホームページはこちら


東京および近県で中学受験を目指すお子様への算数家庭教師はお任せください。
下記リンク「中学受験算数家庭教師について」をお読みになり、
ページ内の連絡フォームよりご連絡ください。お問い合わせも歓迎です。


東京の中学受験 算数家庭教師さんじゅつまん中学受験算数家庭教師について
プロフィール著書目録みんなの算数講座目次みんなの算数講座カラーファイル|
また来てね問題集算数界の専門用語数の雑学

一般のご連絡フォーム家庭教師用ご連絡フォーム