前回の前編では、N進法の意味、さらにN進法の数を10進法の数に変換する方法について勉強しました。今回は、前回の逆、10進法の数をN進法の数に変換する方法について解説します。
N進法の意味 → 0から始まる連続したNコの整数を用いて数を表す方法
前回の前編にも書いたことをもう一度確認しますが、N進法で使用できる数字は0からN−1
(Nの1つ手前)までです。Nそのものまでではないので注意してください。
たとえば、2進法なら0と1(2はダメ)、3進法なら0から2(3はダメ)
6進法なら0から5(6はダメ)、12進法なら0から11ですが、10と11は各位に収める数字として不適切なので(2ケタだから)アルファベットのA、Bを代用して0〜9とA、Bです。
では今回のテーマ、10進法の数をN進法の数に変換する問題です。
(1)10進法の87を2進法の数に直しなさい。
(2)10進法の629を3進法の数に直しなさい。
(3)10進法の2002を9進法の数に直しなさい。
(4)10進法の2002を12進法の数に直しなさい。
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10進法の数をN進法の数に直すときは、わり算の筆算記号を逆さにしたような記号を書き、
Nでわったときの商と余りを求めていきます。
※2進法に直す→2でわっていく 3進法に直す→3でわっていく など
余りがないとき(わりきれるとき)も余り0と書いてください。
商が直したいN進法で使える数字(2進数なら0と1、3進数なら0〜2など)になったら、求めた商と余りを下から順に並べて出来上がりです。
では一つずつやっていきましょう。
(1)
2)87
2)43…1
2)21…1
2)10…1
2) 5…0
2) 2…1
1…0
10進法の87を2進法で表すと 1010111 となります。
(2)
3)629
3)209…2
3) 69…2
3) 23…0
3) 7 …2
2…1
10進法の629を3進法で表すと 212022 となります。
(3)
9)2002
9) 222…4
9) 24…6
2…6
10進法の2002を9進法で表すと 2664 となります。
(4)
12)2002
12) 166…10→A
12) 13…10→A
1…1
あまりの10はAに変えます。
10進法の2002を12進法で表すと 11AA となります。
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みなさん、2回にわたったN進法の講座、いかがでしたでしょうか?
常識を打破…という題名をつけてみましたが、長年10進法の感覚に慣れているでしょうから、使える数字を制限されると、なんだか不安な気持ちになるかもしれませんね。
でも、どうして人類は10を束にすることを広めたのだろうか???
算数を通してそんな疑問を持ってみるのも楽しいかもしれませんよ。ボクは生徒に聞かれると、人間の指が10本だからかなぁなんて答えてかわすことが多いですが(真相は知らない…)みなさんは他にどんな理由を思いつきますか?
まぁそれはさておき、機会があったらN進法の応用問題なんかもこの講座で取り上げてみたいと思います。いろいろ書きたい内容があるので、ちょっと順番は約束できませんが、またN進法のことも書きますね! けっこうボク好きなんですよ、N進法。
じゃあみなさん、また次回の第52講座でお目にかかることにいたしましょう!
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